事業者の再生支援のための各種補助金制度拡充
注目制度名 | 対象枠・主な内容 | 補助率上限 | 補助金額上限 |
事業再構築補助金 |
グリーン成長枠 【研究開発のための新規設備導入費用など】 |
中小企業 2分の1 |
中小企業 1億円 |
ものづくり補助金 |
グリーン枠 【エネルギー効率に優れた機械導入費用など】 |
3分の2 | 2000万円 |
デジタル枠 【AIを活用したシステム構築にかかる費用など】 |
3分の2 | 1250万円 | |
IT導入補助金 | 会計ソフトなどITツール導入 |
4分の3 ~3分の2 |
350万円 |
パソコン、タブレット端末購入など | 2分の1 | 10万円 | |
レジ購入など | 2分の1 | 20万円 | |
持続化補助金 |
インボイス発行 事業者への転換支援 |
3分の2 | 100万円 |
2021年度補正予算は、中小企業・小規模事業者を支援する補助金制度の創設や拡充が数多く盛り込まれました。
中小企業庁では、申請開始に向けた準備が進められ、まもなく制度の詳細が発表されます。
これから申請可能となる制度には、業態転換や新分野を展開する企業を支援する制度があります。
国は、グリーン化、デジタル化を後押しする補助金制度を設けました。
業態転換を支援する「事業再構築補助金」については、コロナ禍で売上が減少した飲食店などが、新たにテークアウト(持ち帰り)や宅配といった分野に挑戦する場合も申請が可能です。この制度では「グリーン成長枠」が新たに設けられ、中小企業の場合は補助金額の上限が1億円に引き上げられています。また、売上高の減少要件が撤廃され申請要件が緩和されました。グリーン成長枠では、例えば、二酸化炭素(CO2)の排出削減に挑戦する事業者が機械装置を導入する場合などに手厚く補助します。
そのほか、「ものづくり補助金」制度についても「グリーン枠」「デジタル枠」が創設され、補助金額及び補助率が従来より引き上げられています。
また事業者の販路開拓を支える「持続化補助金」については、賃上げや創業、事業規模の拡大に取り組む事業者向けに特別枠が創設されています。2023年10月から、導入予定の消費税のインボイス(適格請求書)制度を見据えた対応を支援する特別枠を創設し、補助金上限額も引上げられます。
なお、「事業復活支援金」では、新型コロナの影響で3割以上売上減少していれば、地域・業種の指定なしで支給される予定のようです。一時支援金及び月次支援金では、売上が前年または前々年と比べて売上が5割以上減少している必要がありましたが、要件が緩和されましたね。最終要項が未発表のため今度の公表に注目です。